気象庁では、高温警報が直接呼びかけられているほど、
体温よりも暑い日が続く毎日です。

高齢者や子供など、弱者に被害が及んでいることに心痛みます。

じつは私の父も暑さで亡くなっています。
最期の1週間の日記に連日の暑さに苦しんで、
このままでは殺されそうだと悲鳴をあげていました。

その年の気温が30度、まだ熱中症という言葉さえなかった時代です。

あれから40年、日本は熱帯気候になってしまいました。
そしてこの夏は、なんと40度越えの所も出ています。

   熱中症の図

これは…
40度のお風呂、またはサウナから出られない状態です。

風邪で40度の熱が出ているなら、熱を冷やす方法は、いくつもあります。
                    が
湯あたりした状態なのに、そこから出られない。

これはまるで拷問です。
まして日本の気候では未経験、体はついていけないでしょう。

でも私たちは知恵を駆使して、そこを脱することができます
これからお伝えする方法で、酷暑を乗り越えて下さい。

 

    ◦◦◦ ◆ ◦◦ ◆ ◦◦ ◆ ◦◦◦

 

東洋医学では、夏負けしない方法として、次のことは絶対条件とされています。

   ・体に熱をこもらせない
   ・水分を取り過ぎないこと

しかし、TVなどでは、水を飲むことが一番重要だと叫ばれています。

   いったい、どちらが正しいのでしょう??

 

私はインドに何度も行きました。
そこの小さな村で習慣とする民間療法で東洋医学と同じことを言われて、
というより強制させられ、いやいや従ったのですが、
それがまったく正しいことを、私は身を
持って納得しました。

そこで暑さ対策では大先輩のインド方式も真似、中国薬膳の知恵も
加えて、現代日本ならではの方法をいくつかお伝えしましょう。

    

オススメ食品 ……
       
水分は冷水でなく、白湯を一度沸騰させて、室温に置いたものを飲む。

◆ 麦茶か、コーン茶(トウモロコシのヒゲ入り)が、汗や排尿を促す。

◆ キュウリ、スイカ、苦瓜など、ウリ類は熱を取るので、おりに触れて使う。

◆ トマトは塩を振って、一晩置いた塩トマトにすると、効果が高い。

◆ 冷奴よりも、豆腐に塩をまぶして1〜2日置いた、発酵豆腐が体に効く。

◆ 夏の薬味は、ミョウガ、大根おろし、青シソ、小口ネギにする。

スパイスは、ターメリック、カルダモン、コリアンダー、クミン。
 (カレー味で、汗のかける体にしましょう)

   スパイス画像

    
◆ おなじみの夏野菜に、セロリ、パプリカ、ミントを、
    煮込み料理より、炒め物にしてスパイスを使いましょう。

◆ 朝粥は、一日の活力を促すので、梅や海苔、キュウリやナスの漬物と共に。

 

禁止事項 ……

氷やアイスクリームなど、マイナス保存の物を口に入れない。
  (内臓を冷やすと、夏負けする)

アルコールを飲まない。
  (酒類は体の水分を奪うので、余計に暑くなり、熱中症にもなりやすい)

チョコレートを食べない。
    (カカオ豆は体を温めます。アイスココアでも、体の表面しか冷えない
   という結果が出ています。カカオを摂るなら秋冬に)

サツマイモ、里芋、カボチャ、豆類の多食は、体を温めるので禁物。

サラダや冷奴など、火を入れない料理ばかりを食べない。
    (必ず味噌汁など一品、 火の入ったものを献立に加える)

ニンニク、ニラ、生姜、唐辛子を多量に食べない。

 

その他オススメの生活方法 ……

市販の熱中対策の冷たいスプレーを、枕カバーに吹き付けて寝る。

外に出る時は、首に氷ベルト(アイスノンなど)も効果的。
  (インドでもこれをお土産にすると喜ばれました)

ハッカの結晶を多用する。
 (北見ハッカ通商のハッカ結晶が、千円程度で通信販売されています)

   ハッカ結晶画像

  この結晶をお湯100ccに、一粒溶かして、スプレー容器に入れます。
 
それを次のように使います。
  涼しさと共に、蚊よけになり、殺菌もしてくれます。

    …… 部屋にまく
    …… 風呂にまく
    …… 頭全体に吹き付ける
    …… 綿棒で鼻の穴周辺に塗る

◆ 体がむくんでしまったら、汗腺が詰まっている可能性があるので、
    粗塩100ccに、水20ccを入れ、溶かします。
  クリーム状になったものを体に塗りつけ、体がしまってくるような感じがしたら、
  シャワーを体にかけて塩を取り去ります。    

  これはお家海水浴として、冬まで健康にいられる方法です。
  3日に一度くらい、行って下さい。すっきりしますよ。
 (注:お湯の温度は37度。それ以上は、酷暑には危険です)

 

    ◦◦◦ ◆ ◦◦ ◆ ◦◦ ◆ ◦◦◦

 

以上です。できるものから毎日行ってくださいね。

  あ、それから・・・

かかと落としなど、激しい運動はダメ
せめて、ひざ裏伸ばしをしたり、貧乏ゆすり、手足のマッサージくらいで、
体を休ませることを中心に、静かにお過ごしになってください。

 

<ひざ裏伸ばしのやり方> (朝夕2回行う)

ひざ裏伸ばし画像 壁に両手をつく。
右足を前に、左足を後ろに引く。
壁を押しながら、左足を後ろに伸ばしかかとが上がらないように、床につける。
体を反らし気味にして、壁を3回押しながら、ひざの裏を気持ち良い程度に伸ばす。
次に足を入れ替えて、同様にひざの裏を気持ち良い程度に伸ばす。
ワンクールやって一休み。
呼吸が収まったら、左右足を変えて3回ずつ繰り返す。

 

フー、毛皮が邪魔です~   皆さんお大事に。