前回、ビーツが「食べる輸血」だと知って、これまで手が出なかった人も、
使ってみようかと思われたのではないでしょうか? 

でも待って!! 今頃ですが、冷えの重症の方は、もう一工夫必要です。

だって栄養と滋養は違うから。。

「栄養」は⇒体の外でも、中でも同じ。(ビタミンは瓶に入っていてもビタミン、体に入ってもビタミン)

「滋養」は⇒体の外では実態がない。(食べた人と食べた物が同化したとき、初めて滋養となる)

食べた食材が体のどこに行き、何に変換されるのかは、人それぞれで同じじゃないものね? 

 

 私は食材を「薬にしたい派」

「丸ごと野菜スープ」や「発酵納豆・発酵トマト・発酵豆腐」、「天日干し」。

これらはぜ~んぶ、体と同化させ薬になる食べ方。

“ゆうわ生活”の食改善は、滋養にするために、“命をいただく方法”をお伝えしています。

 

前回のブログでクライアント女性は、血流が悪く量的にも足りない症状がでていましたね。

そういうとき東洋医学では、【脾の働きが弱っている】と考えます。

で、 「脾」のハタラキってナニ?? ↓

世界の伝承医学(中国・インド・チベットなど)では一様に、「脾」の働き={脾気} を重視してます。

「脾」は、食物が消化吸収排泄するまでに関連して働く臓器。

(西洋医学でいう脾臓、胃、腸、胆のう、すい臓、肝臓)の働きとその役割と流れ、すべてを指します。

だったら、脾の働きを助ければ、ビーツを効率よく体に吸収できるはず!!

なので、「薬にする献立セット」、考えました。 

  1. 赤いビーツポタージュから、時計回りに
  2. 蕪のオイルサーディン炒め  
  3. 蕎麦ともやしと人参の炒めサラダ  
  4. 発酵塩納豆  
  5. ハト麦ごはん

1)・・・赤いビーツポタージュの滋養的組み合わせ・・・

①「ビーツ」=漢方名は火焔菜。活血と造血の薬。

  汚れた血液を浄化させ、その流れを促します。

②「ハト麦」=漢方名ヨクイニン。滋養強壮・制癌効果として、古くから使われています。

 そしてリンパ・体液・血液の代謝を促し、腎臓の働きを促してくれます。

③「大豆」漢方では大豆は胃の機能を向上させて、体を潤す(湿潤)効果があります。

 

 ①②③を組み合わせることで、消化、血行、浄血、代謝、排出が盛んになります。

  そこに大豆とハト麦の豊富なタンパク質が、健康な血液細胞をどんどん作りだしてくれる。

 そうするとおいしい「薬」の出来上がり。

 

・・・赤いビーツポタージュの作り方・・・(4人分)

1,ハト麦と大豆を25ccずつ用意する。 

  作り方=ハト麦25cc、大豆25ccを、50度のお湯500ccに冷めないよう2時間漬ける。

   (炊飯器の保温で一晩置くと楽。たくさん作って冷凍すると次に使うとき便利)

   ふっくら膨れたら火にかけて、柔らかくなるまで煮る。(圧力鍋なら沸騰して5分、むらし1時間)

 

2,ビーツ一個は、丸ごと湯で煮る。(丸ごと野菜スープと一緒に煮ても可)

  ビーツは表面の薄皮をむいて、薄く半月に切る。ゆで汁は取っておく。

 

3,ホワイトルーを作る。

ビーツゆで汁+丸ごとスープ

600cc

オリーブオイル

大匙3

薄力粉

大匙3

  玉ねぎ1/2をみじん切りにし、オイルで透き通るまで炒め、小麦粉を少しずつ入れ玉ねぎと混ぜる。

  そこへ汁を大匙1杯入れて混ぜる。さらにゆで汁を少しずつ入れながら、ルーを柔らかくしていく。

  (市販のホワイトルーを使っても可)(底が厚くて深い鍋が便利)

 

4,3の中に1のハト麦、大豆・ビーツを入れて弱火で10分ほど煮る。塩と黒コショウを振って味を付ける。

  トッピングとして、大根の生をスライスしたものを乗せる。(なければ蕪でも可)

 

)・・・蕪のオイルサーディン炒めの、滋養的組み合わせ・・・(4人分)

   ①蕪・100g=蕪は、脾によく、栄養の吸収を助け・血栓を予防・肝臓の解毒をします。

       胃腸を温めるので冷えの腹痛にも。       

               葉はぜったい捨てないで。ビタミンCはほうれん草の2倍。カロチンは細胞の増殖、抗酸化、

              免疫力増加と、丸ごと薬になるできる奴なんです。

 

  ②オイルサーディン8匹=皮膚や粘膜を守り脂肪の代謝や細胞の再生・血液の流れをよくする

 

・・・蕪のオイルサーディン炒めの作り方・・・ 

①蕪の葉を取って、葉っぱと茎に分け3cmほどに切る。

②蕪は放射状に、一口大に切る。

③フライパンに油を薄く敷いて、蕪を強火で炒める。

④蕪の表面に焦げ色が付いたら、オイルサーディンを入れ箸でつぶしながら蕪に混ぜる。

⑤4に葉っぱの茎を入れて炒め、その後葉っぱを入れて火を止める。

⑥余熱で葉っぱがきれいな緑になるまで混ぜ合わせる。味を見て足りなければ醤油をたらす。

⑦好みで赤唐辛子やゴマをふりかける。

 

3)・・・蕎麦・ともやし・人参の炒めサラダ、滋養的組み合わせ・・・4人分

①蕎麦1/3杷=毛細血管を丈夫にし、動脈硬化の予防や血圧を下げる 強い抗酸化作用

タンパク質を構成するアミノ酸バランスがよく、リジンが豊富(体の組織修復、成長に関与)。                            

(リジンは動物に多く植物性リジンは蕎麦だけ。なので筋トレフェチさんは、大豆プロテインから蕎麦に変えているそうな)

 他に毛細血管を強化するし、糖質をエネルギーに変換するし、 脳や神経によく精神安定効果も。

 おまけに食物繊維が多いから腸内環境を整える、、、な~んて凄い滋養でしょ。

 

②もやし1/2袋=ビックリしましたぁ。平安時代から薬草として育てられ、戦のとき兵に食べさせていたんです。

    たんぱく源と消化力を付けるためだって。これぞ滋養食!! ひげ根も滋養、取らないでね。

③人参4cm =これも古くからの滋養食。胃腸をすこやかにし、粘膜を丈夫にする。

 

・・・蕎麦・ともやし・人参の炒めサラダ、作り方・・・

①醤油大匙1+酢小さじ1+ゴマ油小さじ1を混ぜ合わせておく。
②人参は蕎麦くらいの細さに切って、油で炒めて別皿に取っておく。

③蕎麦はたっぷりの湯で硬めに茹でてザルにあげる。

④フライパンに油を敷いて、蕎麦を入れてほぐしながら炒める。

⑤人参を入れて蕎麦と混ぜたら、1を全体にまわし入れる。

⑥もやしを入れたらすぐ火を止めて、全体を混ぜ合わせ最後にゴマを振る。

 

4)・・・発酵塩納豆・・・

 ①納豆菌は、おなかの腸内細菌を制圧してしまう。だから人によってはおながが張る。

  それなので、黄麹で発酵させて滋養的な食べ方にします。

  (「食こそ最高の薬になる」65頁で紹介していますのでご参照下さい)

  納豆パックは、1パック45~50gの物を使っています。

 

5)・・・ハト麦ごはん・・・

   1.お使いのお米(ここでは金芽米)400ccに、茹でハト麦を50cc混ぜて、水500ccで炊く。

   (注) これらの献立は体を壊した人のためですが、この中の一品だけでも滋養があります。

               *********

♦♦ 滋養食のポイントは、栄養を摂るだけでなくそれを消化吸収、そして排泄までを視野に入れることなんですね?

【栄養より滋養】。。。それを頭に置いて毎日の献立にお使いください。 
            そうすれば、年を取るのがゆっくりになりますから。

じゃあ、またね。。。。