“ビーツ”ってよく召し上がりますか?
これ、食べる輸血っていうくらい血の巡りに効くんです。
でもなぁ。泥臭いんですよね~
・・いや、それって野生のパワーそのものじゃない!!
“ビーツ”は、成田和子(私)著【食こそ最高の薬になる】(以下略「食こそ」)で紹介した
「丸ごと野菜スープ(32頁参照)」に使いたい野菜の№1です。
では、“食” を薬にする方法で~す。
ある日のこと、アラフォー女性が訪ねて来ました。
足には厚いソックス二枚重ね。腰には腹巻とカイロの重装備。
「寒いの?」とちょっと驚いて聞く私に、彼女は意外な答え。
「いえ、体を冷やさないほうがいいかなと思って」
・・・つまり寒くはないという反応。
カイロを背負いながらこの答えは意外でした。
でもそういうのは往々にあるんです。
例えば、「肩こってますか?」の問いに、いいえと答えた人がじつはバリバリに凝っていたり。
症状が重いとか恒常化してるほど、それがもう普通だからなんです。
そんな彼女には、“冷え”がなぜ起きるか、を知的に理解した方が納得して食改善ができるかも知れません。
そんなわけで、みなさんも冷えのメカニズムから、お付き合いくださいね。(⌒∇⌒)
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食改善をアドバイスするとき、東洋医学の「望診」と、「問診」が頼りです。
●「望診」とはクライアントを細かく観察すること。
<彼女はこんな感じ>
- 手足の指先が細く力がない。
- 手の平が薄い。
- 唇は色が薄く、その周囲が黒ずんでいる。
- 年齢の割に白髪が多く艶がない。
- 全体に皮膚の張り感がない。
●驚くんですが、体って、骨も見えないほどに血管が張り巡らされてます。
写真は足、血管だけで足が出来上がっているほどですね。
全身もこんなふうに、血管で形作られています。
彼女の仕事はパソコン作業、でも3年前から休日は農作業、しかもお米作りしてる。
農作業は、手の平の弾力が要所要所で必要になるはず。
なのに細い指、薄い手の平・・。
次の写真は毛細血管の数を対比しています。
左側=よく使われている手(指先が赤い→毛細血管でいっぱい)
右側=デスクやスマホ使いの手(指先が白い→毛細血管が消えている)
毛細血管は使われないと消えてしまう、それをゴースト血管と言います。
サーモカメラで写すと先の輪郭が、、ない! ・・だからゴーストなのね~(怖!!)
血液の通り道がなければ酸素も、栄養も、熱も、届かない、だから体温は低くなる。
でも、この程度の冷えなら、「丸ごと野菜スープ」にプラス、天日干し生姜(「食こそ」74頁)を加えて常食すれば、いつの間にか治ってしまうはず。
彼女は農業しているくらいだから、普段からそういう系の食事なのに・・。なんで血流不足?
その原因が次の詳しい「問診」から、もっと深い所にあると分かったんです!
食改善アドバイザーって、明智小五郎か古畑任三郎みたい(笑)
<問診による自覚症状>
- 寒くはないが体を保護したい気分
- 乾燥がひどくて体に粉が吹くことがある
- 足を高く上げると、下腹が釣るときがある
- 時折首筋から寒気が入る
- たまにだが、気絶するほど激しくおなかが痛くなる。
問診の答えと、望診で観察した、彼女の自覚症状から、東洋医学で教える症状を照らし合わせました。
3.唇は色が薄く周囲が黒ずんでいる⇒腸壁に血が停滞している症状→時折の激しい腹痛もその排泄だった可能性。
4.年齢の割に白髪が多く艶がない⇒髪毛は血余と言い、血の質や量を表している→白髪は血が髪まで届かない状態とみる。
5.全体に皮膚がかさついて張りがない⇒皮膚の新陳代謝が悪い→皮下の毛細血管やリンパ管の流れが停滞している。
結論! やっぱり血流が悪いそして量的にも足りなそう。 じゃ、さっそく食で輸血しましょ~。
材料はコレ。
- 時計回りに、赤黒いのがビーツ(煮た物)
- その下が、ハト麦(一晩水に浸して茹でて柔らかくした)
- 左がゆで大豆(一晩水に浸して茹でて柔らかくした)、水煮缶でもOK
ビーツを絞るとまさしく血です。(ギョエ!)
でもスープにすると・・。きれいなの (⌒∇⌒)
- ビーツの泥臭さは、大根の生のスライスと、黒コショウでなかったことに。
- 大豆の煮汁は甘みと旨味のだし汁になります。
- ハト麦はスーパーフード&漢方薬。穀類なのにタンパク質たっぷり。
- これで全身に血流が巡りますよ~
ビーツはちょっとグロイ、・・と手がでなくても。
こんな献立セットなら、おいしく召し上がれますよ。
- ビーツスープから、時計回りに
- 蕪のオイルサーディン炒め
- 蕎麦ともやしと人参の炒めサラダ
- 塩発酵納豆
- ハト麦ごはん
作り方と効能をおつたえしたいんですが、私、いつも叱られるんです。
成田のブログって長すぎ!!って(笑)
なので献立と、その効能は次回お届け~~。
おたのしみに。