~ 今回の食のコンセプトは「胃腸の元気を戻す」~

雨ニモマケズ夏ノ暑サニモ負けない体は、「脾気(ひき)」が頑張って
いるからだと、中医学では言われます。でもこんなに異常続きでは、
脾の調節機能も付いて行けません。

そんなときにいらしたお客様は、ゲップが出て困っていました。
酸っぱい匂いの口臭もありました。これは脾の疲れの症状です。

脾は消化器と密接ですから、胃の調子をお尋ねしたら、やはり
小さな胃潰瘍がみつかったようでした。

そんなお客様にお出ししたのが、この胃腸改善セットです。

胃腸改善の料理写真
 
写真のお料理は
①発芽玄米
②蓮根ハンバーグ納豆入り
③蒸野菜(大根・人参・蓮根・ブロッコリー・生麩)
④大根葉とピーナッツ
⑤蕪蒸し

 

じつはこの日、お客様は胃の検査の後で、絶食のうえ、
病院で長時間待たされヘロヘロでした。

「だからこんなには食べられません」と出された料理の一皿を
脇へ外しました。

そして発芽玄米入りご飯を一口、目をつぶってよくよく噛みしめると、
「おいしい…」とつぶやく心の声が。

穀類は脾を元気にします。
玄米・はと麦・きび・押麦・黒米これでもかと穀類を入れ、
しかも発芽させたご飯は、滋養タップリ。どれも食物繊維が豊富で、
脂肪代謝をよくし、脳内ホルモンを高め、腸内細菌を活性させます。

 

蕪蒸し写真
 

外は冷たい雨。どうぞどうぞ、蕪蒸しで体を温めて下さい。
中身に白菜・人参・茸2種・ヨモギ麩が入っています。

蕪は消化を助ける酵素が豊富に含まれていて、ビタミンCも
意外に多いから、
それを壊さないようおろして生のまま。
蕪の香とほんの少しの辛味が、疲れた胃を目覚めさせます。

ヨモギ麩を入れたのは、ヨモギの効果を狙ってのこと。
食物繊維が多く葉緑素も最強。絨毛に蓄積した老廃物を取り除き、
発ガン抑制因子を増加させるのです。
血中コレステロールをとり血液サラサラにするので、
病気回復の大きな助けになります。

鍋物の残りを蕪蒸しにしても、おいしいですよ。\(^-^ )♪

 

蓮根ハンバーグ写真
 

ハンバーグは蓮根半分を粗くすりおろし、残りは叩いてつぶします。
こうすると蓮根のホクホクとシャキシャキが同時に味わえて、
おいしくなるんです。

玉葱、ニンニクのミジンを飴色に炒めて入れると、深い味に。
乾燥の麩を入れれば水気を取って、ふっくら、つなぎにもなって便利です。

そこへ納豆を入れちゃう。焼けば匂いもなく、豆の柔らかさと
発酵の旨味が味を深めてくれます。 

両面をジックリコンガリ。ソースはマヨネーズとゆず胡椒。
よく合います。試してみてぇ~(^o^)/

 

そして大根葉とピーナッツの小鉢が、献立の大事なアクセントです。

     大根葉とピーナッツ料理写真 
 
ピーナッツは最強。米国では毎朝、ピーナツバター。
ハワイのわが孫もパンに塗るだけでは飽き足らず、スプーンを瓶に突っ込み、
パクッ。(この写真は別人です)

スプーンをくわえている子供の写真
  
これが脳の神経伝達物質の原料となり、記憶力のアップや痴呆症の予防や、
強力な抗酸化力で、脳梗塞の予防になると言われ、米国の健康食です。
 
ここでは千葉県産の大粒な落花生を塩ゆでに。
おいしくて止まらな~い。

大根の葉は常備菜にどうぞ。
大根の葉を細かく刻んで1%くらいの塩で揉み、水分を絞ります。
それをジップロックに入れて細切り昆布の佃煮や塩昆布を混ぜ込みます。

それだけ!!

食べるときにゴマを大量に振ったり、シラスや小エビ、
鰹節を入れたりして、常備菜にどうぞ。

 

気が付けば、いつものようにお皿はすべて空っぽに…。

そのとき私は思うんです。
「食べ物って、栄養や量じゃなく、
体思いの食べ物が、ほしいんだよね」って。